春の雷 綿毛アザラシによせて/まれ
 
うららか春の陽 野原を
 転がって
          やって来て 会いに来て
 
  あいに きみは藍に染まる

遠くの平原でいかづちが教える

 きみの声がひびく 頭蓋の奥の湖で

こんなとこにいるのはおかしいと思う
 たんぽぽの綿毛 ふわっとかるく

氷原は何処へ消えた?

きっと雨にはならない 代わりにきみが
 来たその合図
 
 きみの優しさは容赦も無く
春とクローバーと突然のアザラシのような遥かな淵 
覗かせる
戻る   Point(1)