母へ思う/
eris
母が苦手だった
僕のこと
何でもわかってるように言うから
イライラした
でも
母と大喧嘩した日の夜
ムシャクシャして寝付けなくて
水飲みに降りた時
僕は 見てしまったんだ
小さな電灯の下で
声を殺して泣く母の姿
僕は
駆け寄ることも
母から目を逸らすことも
何も出来ず ただ突っ立っていた
「ごめん お母さん」
そう素直に言いたいけど
僕は言えない
だから 心の中でちゃんと言うよ
この日から
ほんの少しだけ
母へのイライラが減ったような気がする
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