メリークリスマス/
Keico
風に騙されないブランコ
煩いイルミネーション
急に君から降ってきた棘を
交わす余裕も無く
ただ浴びた私
寒さに震えていた体は
だんだん
君の体温に震えはじめる
頑なに揺れようとしなかった遊具は
可哀想に
私には酷く揺れて見えた
目頭は熱くなるのに
冷やしてくれる水も出ないまま
私は君の棘を飲み込む
笑って言った無力な「ありがとう」に
血の味を感じた
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