群青を連れて/こしごえ
いつくしむ
いつくしむということを
忘れ去ってしまったならば
それは つながりのもつ距離が
不鮮明にとまどっているの
けれど立ち止るな
そこは業火の唸る 底無しの淵だ
それでも振りかえれば
どれだけの道程(みちのり)を歩いて来たというのか
このアスラの住む地底には
いまをもっても灰へはかえれぬ
詩人の心臓が青く律動している
(青が張りつめる架空の色)
歪曲した雑音(ノイズ)にも
さびることを知らぬ声が
めぐりめぐって旋律になる
よろしくて?
その空間連続体では
さみしさは
未だ届かぬ星の光で
かなしさは
色もなく咲く花の種子で
よ
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