育て、糞餓鬼ども/知風
大人の思惑も他所に
餓鬼どもは尻を突き出す
子供は大人によって正しく
育てられなければならない
などと説く者は気づいていない
それは縛り上げるのと同じ事
だけど餓鬼は囲いを破る
密かに地下壕を掘る
責任を問いたがる大人
おまえの恨みは知れている
素直で生命弱き餓鬼は
舌を突き出すことが出来ないまま
存在不安を腹の底に抱え
怨念を腐らせて育つ
そんな餓鬼は年だけ重ね
愛という名の抑圧者となる
そもそも我々誰ひとりとて
存在の自由など持たぬのだ
決められた親と国と土地と
そして決められたこの体
我々は不自由なる存在
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