最後の雫/アマル・シャタカ
私にはあなたを焼き尽くすような強さはない
筆圧が愛の重さを表すというのなら
私の愛は軽薄にして
紙面に刻み付けるほどの価値もないのかもしれない
あなたの書く文字が美しくて
それがあなたの愛の美しさだというのなら
きっと私のものは
ただのガラクタなのだろう
もう愛なんてものは私には遠すぎて
夜空の星を見つめて涙することよりも
難しくなってしまった
祈るようにそれを欲しても
かえって淋しさが増して
耐え難き心の震えが
透き通る音色を響かせるだけ
静かに響く希求それは
悲しみであり孤独であり
愛という弦を持たない私の
いびつな旋律
もはや
誰の心を震わせたかったのかということすら
忘れ果て途方に暮れる
沈む夕日も流れる星も教えてはくれない
あなたが誰であるのかどこにいるのか
あるいはこの世界にはいないのかということさえも
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