【行間】/つむじまがり
 
「恋人よ」 
(心はついに言葉をこえないのか
 他の誰にも開くことのない僕の難解な心は
唯一心を開いている君にとってもまた
難解なものなのか
僕の怒りは僕の言葉の足りなさに帰趨するのか 
心弱きものは、心優しきものは 
何故ここまで傷つかねばならないのか 
年に一度の憤りさえ 
自己反省と言う名の着地点に正しく降りなければ 
いけないのか 
大きな声で何度も何度も 言わなければ心は 
伝わらないものなのか 
心はついに言葉を超えないのか
ならば聞かせよう)
「いや 何でもない」 
 
 
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