落合朱美さんの詩集『思惟』(詩遊会出版部)の感想 を書いてみたりします/光冨郁也
落合朱美詩集『思惟』(詩遊会出版部)
手にとってみると、紅い表紙に、バラの花だろうか白い線のイラストが大きく配置されている。ルナクさんの絵。詩集の紅い色と、著者名の「朱」という色が呼応しているようで、美しい。
プロローグの「人として/生まれたからには/人として 生き抜いて/人として 何かを残したい/女として/生まれたからには/女として 生き抜いて/女として 誰かを愛したい」という文章には女性でうなずくひとも少なくないのではないだろうか、そんなことを思う。
この詩集は「陰影」「花想」「思ゐ出」の三部構成となっている。
一部の冒頭の詩「怯える」では、
まひるに
月が
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