春の夜明けを醒め際の夢に見ながら/吉岡孝次
 
食人鬼の俺にも
規定通りの「最後のディナー」。

刑務官も、そりゃ悩んだろう。

笑われてもいい、と頼んだのは
シリアルとミルク。

三十年振りに泣いた。

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