「冬の空、冬の道、僕の道」/広川 孝治
 
私は生きてゆかねばならぬ

真裸(まはだか)で生まれて来た自分だが

成長した今は、しがらみと責任を背負って

生きてゆかねばならぬのだ


金属のような色をした厚い雲が垂れ込め

僅かも光を漏らさぬように

びっしり空を覆っている

北風が梢の葉を落とし

私の頬を撫ぜ背筋を通り抜け総毛立たせる


それでも私は生きてゆかねばならぬのだ

すべてをしょってこの足で

生きてゆかねばならぬのだ

光なく思えようとも

寒さに震えようとも

生きてゆかねばならぬのだ

自分の足で、自分の心で

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