high-and-mighty/yozo
始まった覚えなど微塵もないのに
ぼくたちの生は1秒ごとに死に向かってダイブする
描くフォームがそれは見事で
ぼくたちはうっとりとそれを見ていた
子供の頃に憧れた
空に棚引く飛行機雲にする興奮で
夏の予感に胸を騒がすあの気持ちで
考えが及ばない程体中を熱くさせながら
ぼくはあなたに
あなたはぼくに
次の一歩を求めてやまない
過ぎた悪ふざけの域を脱した時
かすかな音を聞いたけれど
互いの背をかき抱くのに必死で
落下の速度に気付かないフリをした
永遠に続くモノなど見た事がないから
最後が怖くて気付かないフリをした
これはいつまで続くのか
始まった覚えなど微塵もないのに
ぼくたちは
1秒ごとに死に向かってダイブする
免疫をつけてそれに備える
体中を麻痺させて
ウソハッピャクの愛を口にする
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