サクマ式ドロップスの思い出/快晴
 
サクマ式ドロップスのあのレトロな缶を見ると、私は必ずある映画を思い出す。そう、言わずと知れた傑作アニメ映画「火垂るの墓」である。あの映画は今までに何度も見たが、その度にいつも居たたまれなくなり、思わず目をそらして、ビデオの停止ボタンを押してしまいたくなる。しかし、結局いつも停止ボタンは押さず最後まで見て、その度に何とも言い表しようのない気持ちになる。「戦争はいけない」とかそんな安易な感想だけでは、あの映画は到底片付けられないだろう。製作者側のあの映画に託した、もっと大きな「人間愛」だったり、「命の尊さ」のようなものを感じるのだが、今の私にはあの映画に対する適切な表現を見付けることが出来ない。

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