骨は私が拾います/朽木 裕
暗闇に言及したって、いつだって答えはない。
強く息を吸ったら僅かに死臭、が
ねぇ、君。
愛していたよ。
すごくすごく。
愛していたよ。
ふわふわの頭持ちながら
死んでいるなんて嘘うそウソ。
昨晩ぎゅっと抱き締めたぬくもりが
此処に在るのにないなんて嘘だ
嘘、だって誰か云って。
ねぇ、
君が居なくなってもう何年なの
寒くなると思い出す。
あぁこんな日だったなって。
思い出すと思う。
あぁ君が居ない日々がもう、
日常になりすましてる。
骨は私が拾いますなんて
あぁもう君は思い出以外此の世に居ない。
やさしいぬくもり、私の手のひらに残したまま。
君が居ない日々がもう、日常になりすましてる。
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