新人類(ミクロくん)/Terry
 
*隠された処女作。母はこの作品を読んだ翌朝自殺をした。


●ミクロくん

 「ブクブクッブクブクッポンッ」
試験管に新たな生命が誕生した。微生物学者(microbiologist)エリーは、クローン人間の研究開発に関わっており、人工頭脳を持った新種生物の開発を独自に進めていた。
「あら。緑(green)色だわ。グリーと名付けましょう。」
 ただのペットではない。エリーはグリーの生みの親である。人間の言葉を発することもない。鳴き声を出すわけでもない。顕微鏡で眺められるだけであった。エリーは、グリーの細胞をプログラミングによって操作している。
「Your name is glee.
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