雪の花/
ぽえむ君
朝の新しい風が
粉雪を連れて
大地に白を吹きかけて
ささやかなあいさつをする
冬の風に蒔かれたその種は
すぐに銀色の花を開かせ
土の中へともぐってゆき
次の朝の茎となる
大地の花にはない順番で
雪の花は冬のほんのわずかだけ
大地に育つ
自然にはこういう花もあるものかと
自然にはこういう花もあってもいいと
想えばそこに美が心の中に芽生える
気がつけば
川の中で雪の花が咲いている
戻る
編
削
Point
(12)