銃声などなく進む/yozo
 

イメージをカラダに入れてみる

全てが一瞬にサッと色をなくし

何かがスパークした残像を

見たような 気 になったところで

ゆっくりと目を開ける

世界は先ほどと何も変わらないのに

面白いくらいうっすらと鮮やかに

光の粒子が見える 気 がする

ぼくにしか見えないとしたら寂しいなと思う

風が吹いて砂粒が目に入る
反射神経で目をつむりゴシゴシこすって涙を流す
そんな風にこすらない方がいいと
ボヤけた片目の視界の中に光を背負って声がする
見知った表情に言葉を失えば
不思議そうに見返す視線に
何でもないと言ったまま絶句するのを笑われて胸が一杯
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