ハムスター/絶雪
君はいつだって まわっていた
くるくるくるくる まわっていた
「飽きない?」って 心の中で何度も尋ねていた
どうせ君は「まさか」と答えるだろう
何でもないふうをして 繊細なあなた
いつだって笑ってるくせに
泣きたいときにはちゃんと泣くあなた
雨に打たれている君はきれいだよ
『自分でもそう思ってない?」
そんなことは言えない でも そうじゃない?
心の中でそんなことを考えながら
話を聞く俺はきっと悪者なんだろう
でも 俺はこんなときぐらい悪者でいたかった
ならせてくれるのは あなただった
君はいつだって 話してた
ペチャクチャとペチャクチャ しゃべってた
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