飛跡/静山和生
 

            すでに

            半月の爪に
            とまるもの三種、
            触れずに。

            立ち昇り
            発火する器を満たす
            銀波の傍らを

            鳥への飛散

            その近傍へ帰す
            二つの視線
            看過する視点の揺れ

            止まって。
            徴のまま行け、
            狭間に火が芽吹く

      
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