乾燥/ロリータ℃。
青く染まっていく空の下で
私たちはなんて孤独なのだろう
冷たく乾いた風が吹き付けるのを合図にして
私たちは心のかわりに手を繋ぐ
けれど二人の冷えた手は
繋ぎあっても温めあえない
凍えてしまうからさようなら
乾いて傷んだこの唇は
そんなことだけ滑らかに吐いてしまって
軽やかな絶望に私たちは微笑みあった
無知な子供の振りをして
私たちは傷つけあうように
慈しみながら愛しあう
それは甘美な恐怖だった
互いの世界を崩壊させてしまうような
とても危険な愛しみだった
だからこそなおのこと
二人は堕ちてしまったのだろう
まるで墓場のような冷たい水が
あなたの頬を滑りおちた
透き通るその雫
雨だれよりは優しすぎた
砂漠の海で泳ぐような
そんな未知に私は震えて
心のかわりに繋いだ手を
ゆっくり離した
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