削られる自意識と、楕円のうえでダンス/はらだまさる
び上がって
ヒクヒクと血管が
過敏に興奮している。
痛みが波打つ、そのリズムさえ
気持ち良く感じて、
もっともっと、
もっと鋭い光を反射させるようにと
車輪のようなぼくらの
顔の奥の奥を
奇麗に磨いて、
ジージージージー
と振動する星を探している。
ドゥトドゥトディカディキスチュエロメースエノ。
ドゥトドゥトディカディキスチュエロメースエノ。
ホノエシェカシキフブエノクースエノ。
スエノ。
北から南まで
赤犬はよだれを垂らして
つぶらな瞳、
間抜けに開いた口で
地上三寸上を
したたかに歩いている。
ぼくはきみ、きみはぼく。
曲亭馬琴、そのものの野暮ったさで
世界をフリーズさせている
過剰極まりない自意識、
ゴミ箱に捨てて。
ぼくはきみ、きみはぼく。
ほら。
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