? (さけ)/こしごえ
ふりしきる雨
雨してしまう
雨の
冷たい
季節
星夜
の
さく夜(や)
の
雨
の
下
影もなく
灯る
灯台の夜が
流体にひそみ
その吐息にふれれば
はち切れてしまいそうな
海原の静けさに
(記憶の底から)のびる指先で
わたしの鎖骨をひらいてくださるのならば
過ぎ去ることのない
距離を超越して
ゆらぐことのない体温を刻んでください
ならば 急ぐことなく
いっそさかのぼっていく
連鎖をもって
血の限りを
どこまでも
いつまでも
その源流で あなたは
空をあおいでいる
とめどなく
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