詩を描く、という個性/はらだまさる
一般的に個性と呼ばれるものは、あまり重要ではないと考えてみる。これは敬遠されがちな全体主義的なものだといえるのだが、一先ず、「個性は重要ではない」として考えてみようと思う。それはウォーホルが掲げた「没個性」とかいうのではなく、個性とは単にDNAの違いであり外見の違いで充分、というスタンスで語る、という意味合いにおいて、重要だと考えない、ということである。即ち、人間の差異というものを考えたときに、見た目の違いが、すでに明らかな個性だと考えるということである。髪型や服装や趣味、嗜好、思想、もっと極端に云えば宗教や性格というものは、人間の枠を超えられないという点で、本来的には大して重要な個性ではないは
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