お前はもう息をするなよ/朽木 裕
 
靴紐がほどけたまま歩き続ける
家に着くまでに3回 無様に転んだ
擦り傷をつくるたびに上がる口角
もっと もっと 痛みが欲しい

壁に頭を打ち付ける
どうして生きてんだ どうして生きてんだ どうして!!

ざらざらしたコンクリートを何度も殴る
お前なんか死んじゃえ お前なんか死んじゃえ お前なんか!!

血に染まったコンクリートを見て泣き崩れる

私はどうしてやらなきゃいけない事をやれないんだろう
やらなきゃ駄目だと知っているのに

自分と云う人間をどんどんクズにしていって
社会的な信用とか全部なくして

そこまでいかないとやれない私はなんなんだろう

24年間 生きてきて何千万回目の絶望

やるべき事 やる筈の事 一人で出来ないくせに
一人で全部かかえて そして結局やれない やらない

クズだ 最低だ

愛してもらう資格なんてないよ
生きる価値も資格もない

明日も明後日も変われないなら
お前はもう 息をするなよ
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