夢/
野薔薇
扉を開け広がっていたのは
いつも夢見ていた世界
夜という深い青の世界と
朝というやさしい黄色の世界の
見事な調和
その中で輝き続ける
月というかすかな光
下を見れば
霧というこの星の白い呼吸が
あたりを包み込んでいる
その美しさに涙を流す
草花という繊細な住人達
目が覚めないように
そう祈りつつ
私たちはその夢の中に
静かに足を踏み入れた
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