子猫と部屋で/夕凪ここあ
 
子猫を飼いたい
小さくて
あったかい
なんにでも
目を丸くして
追いかけて
いってしまうんだ

そんな光景を見て
ふたりで笑うんだ
日曜の朝から
早起きして
しあわせだねって
笑うんだ
そんな日曜日なんだ
きっと
毎日が

今より少し広い
部屋を借りて
フローリングで
滑りやすいから
転ぶ子猫の
あったかい背中を
撫でていたいんだ
だけど
なんにでも
好奇心旺盛な年だから
すり抜けて
いってしまうんだ

窓の外で
そよぐねこじゃらしに
だからやっぱり
ちょっとセンチメンタル
なんだ
夕焼けに
小さい声で
鳴くんだ
それで
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