底へ/茉莉香
大人であろうとしました。
考えて相手の良い様にと、一人で思っていました。
私は不安で寂しくて怖くて猜疑心を持ったまま
いつも笑顔で隣にいました。
何も聞いてこない貴方。
表現の下手な言葉が見つからない私は
言いたいことを全て飲み込み
全て溜め込み気がついたら体がぽろりぽろりと
剥がれてきました。
皆は私がいけないと言う では私はどうしたらいいのでしょうか
剥がれた体は歩く道にぽろぽろと 迷わず帰れるように
道案内をしてくれるでしょうか
それとも道無き場所へ送り込むのでしょうか
ここはとても深いです。
誰もいません 声も聞こえません 一人で歩き続けます
何も知りません
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