恋をする冬/
瑠音
雹が降った朝
わたしは君とのメールにすこし浮かれて
いつもより多くタバコに火をつけた
矛盾だと思うだろうか
枯れ葉を降らす風はすっかり暖かさを無くしたから
雲ですら我先にと形を変えて頭上を抜けていく
太陽だけが夏よりも優しかった
雪が降りそうな気がして
去年買ったベージュのマフラーを手にとる
君はもう
制服にマフラーをまいて外に立っていたな
とか
そんなことを考えながら
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