*琥珀と私・その2<試論無修正版>/知風
 
全ての生に死があり
全ての生が死を恐れている

なんて看板片手に
お前らは愛の泥団子をキャッチボールする

その手のひらには骨がうずまっている
そんなことには皆あきあきしているのだ

臆病者が鐘と太鼓で打ち上げる博愛主義に
鞭打ち行者のパレードが合流する

お前がその左頬を差し出すのなら
私はもいちど力いっぱい殴ってやる

遠い目で説くお前がその足元に踏みつけた
幾億の生と同じだけの痛みを教えてやる

それがお前らの言うところの
愛ということなのだろう?

彼を想うというその嘘に
彼の思いの居場所はない

彼を見るというその瞳に
彼の姿などみじんも
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