あした/刑部憲暁
あした て何だっけ
陽が昇ると それは朝 て気がするんだ
確か 記憶では
でも 暗いときもあったような気がして
それも朝だったように 思い出されて
朝 て何だっけ
あした て何だったか
見上げると 空はやけに眩しい
眩しいのは ぼくの眼が輝くからだろうか
あの青いものが空 だよね
眩しいよ
確かに 眩しい
でも どうして眩しいんだろう
明日 て何だっけ
歩いているぼくは ずっと歩いている
道 てどこまで続くんだ
どうしてぼくは 立ち止まらないんだ
何だか身体が重くなってきた
ぼくはしゃがみ込む
どうしてここは 道のままなんだ
みんなはどこにいるんだろう
こんなに歩いてきたのに
探してきたのに
探せばきっと見つかるってこと
確か あったと思うんだ
ぼくの記憶では そうだ
それは違うのかな
あした て何だっけ
ぼくはいま どこにいるんだろう
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