僕を起こしたのは/水町綜助
 
走るスピードを刻むように
街の広葉樹に遮られ明滅する
青と黄色ときみどりの
太陽の光を
めちゃくちゃに掻き回して
そいつをたっぷり指にとって
瞳をぬりつぶそう
たちまち涙が溢れだして
僕も
君も
体の痛みを忘れるだろう
だから
冷めきった体を
シートに横たえて
さあ好きなものを並べよう
数えるみたいに
バナナと青空
バイクとミルク
チョコレート
それに代わるもの
それに交わるetc.
君はどう?
山の麓の町
小麦畑と猫
ささくれと僕の余分
ハローグッドバイ
ハロー!
ばいばい

丘の上から下るんだ
曲がりくねった道を
うまくブレーキを使
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