トマソン/李伍 翔
 

白い風船が
闇色の空に 吸い込まれて
赤い 月が
次第に 膨れてく

ぼぅっと 見上げていた
その 景色
どうして 誰も 気付かないんだ。
星の光も無い
ただ 闇と 月が見ている

不思議な 夜

不意に 誰かがぶつかり
「スミマセン」
と 言葉だけ残して
去っていくと
また いつもの喧騒。
いつもの ネオン。


あれは
幻 ?
戻る   Point(1)