『モリヌークスの瞳で』/しろいぬ
 
右の瞼を落として閉じた世界を観る



正方形に区切られた場所で



時折触れる温かさに怯え



地球儀にバラバラの心を溶かした



過去





右の瞼を落として閉じた世界を観る



球形に心を磨き



時折触れる冷たさを優しく撫で



小さな世界を守る



其処には僕と君だけが抱き合っていて



その他にもうなにもいらない と叫べたら



どれだけ幸福だろう



という



幻想





モリヌークスの瞳で


戻る   Point(4)