脱・偏り〜風呂場における「間違い」の考察より/もち子
 
お風呂で浴槽にためたまだ温かい湯でお気に入りのニットを手洗いしていた。
私は決して洗濯機が嫌いではなかった。学生会館では本を読みながら洗濯機を待つ時間がスキだったし,一人暮らしになってもポンポーンとバスタオルやTシャツを放り込むことや、ピッピッとスイッチを押せば石けんの香りの洗濯物が完成するのもなんだか楽しくて好きだ。それに、洗い方にこだわる方でもない、実家では母親が高校のジャージやパジャマやすべての衣類を洗ってくれていた。(ただ、実家では靴下などの下着類は自分で手洗いしてから洗濯機に入れるきまりだったけれど。)

しかし、一人暮らしをするようになって,ニットの衣類はこうやって手洗いするよう
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