夜は、まわされて/
チェザーレ
塗りたくられた絵画
すべてを飲み込んで渦巻いた月が
見つめる 人間の生活
回転する夜
静かなんかじゃない蒼々として
酒気帯びの河原を歩く
運命の赤い虫
何も語らず折れ曲がり
飼い主の瞼を縫い付けて
冷たい今日に死の口づけを
悦びの街を
ギトギトの絵の具が閉じ込める夜
たちこめる 人間の生活
月が吠えている
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