風物詩/桐野晴
 
こたつでミカン
 よりも
こたつでアイス

夏の夜
 よりも
冬の朝

素敵な 素敵な
永いようで 短いようで
不思議な 不思議な
寒いようで 暖かいようで

キラキラとして
ふわふわとした
冷たい風を
見つめて

キラキラとして
ふわふわとした
わたしだけの刻

白の世界ではなく
透明な世界で


わたしだけと
キラキラと
ふわふわと
冷たい風
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