農業/
 
に出す切なさ 託す葛藤と覚悟
そして、喜び


今年も 見事なまでに
枝を水平に しならせながら
風に揺れている


あの時、木漏れ日に光った目頭の一粒は
土に落ち 春を待つ
季節は山野を白銀の布団で優しく包み込み
やがて芽吹く 春を待つまでの間
子守唄は蕩々と
綴じ込めた村落の片隅にまで
等しく 響き渡って行くものだから
誰しもが思い出せる 一時の胎児の安らぎを


戻る   Point(3)