ひげと太陽の芸術/鈴木(suzuki)
 
一枚の藁半紙の上、鉛筆がひとつ

削りすぎた鉛筆が折れぬよう注意して

走らす黒鉛は何を書くのか、書くのか

二日目のひげを左手で掴みながら

出来る芸術に首をひねり

抜けたひげを藁半紙に落とす

日が照る昼に、鉛筆動かす男一人

いつも日々は淀みなく進み

男は今日もひげを抜き

太陽は今日も東から西へ。
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