告発文書(正規版)/whipporwill
宛・モラリスト有識者諸兄
1・腐りきった水を湛えた水槽に男の四肢が浮いている。
故にその言動もまた腐りきっております。
2・濁りきった汚水が流れる川に男の瞳が漂っている。
故にその視界もまた濁りきっております。
3・乾ききった深い谷の底、かつて海であったその場所
に、男の脳が転がっている。
故にその思考もまた乾ききっております。
4・その男の行動は常に一貫して無意味である。
生きることに飽きる日も近いのかもしれない。
5・時に自己を貫く強さを見せるも、形ばかりの社会性
に従い、再び無価値の一になることもしばしば見受
け
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