■ 置き忘れた5つの願い/逢坂桜
 
■ 置き忘れた5つの願い

01.過ぎた日の幸い
     
     あの頃、あたりまえだった会話
     なんてことない仕種、見せた表情
     日向ぼっこしてるみたいな、
     あったかい日々

     そんなころがあった


02.君の手のぬくもりが

     引越しの荷物を整理していたら、
     開けてもないダンボールが出てきた
     なにげなく開けたら、中味は古びた本たち
     色あせて、手垢まみれで、
     装丁はすりきれてて

     この本は、あたしよりあなたをおぼえてる


03.どうか終わらぬように
[次のページ]
戻る   Point(6)