確信犯/Keico
 
氷水に線香花火を浸せば
弾いたような音がなるでしょう


私の心臓の音


冷えたままの心に
ぽとり 
火を落としたのはだあれ?


ぬるま湯だった心に
ぽちゃん
氷を落としたのはだあれ?


気づいているくせに

あなたはいつもそうやって
細い腕をうしろにまわして

千切れそうな線香花火と
溶けそうな氷を隠すの


そんなあなたの横に座る私は
氷で赤くなったあなたの手を
握る勇気もさらさら無くて

ただただ
服に残るあなたの匂いで
胃を握りつぶしてしまうの
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