純情/水在らあらあ
 
ぶったたいたらなくなっちまう
そんな銅鑼です
俺たちあの季節 そんな銅鑼の中にいたんです
その銅鑼の響きの中におれは実は今もいて


(君がその響きの中に同じように
 いてくれたらなんてもう
 思わないぜ
 さみしいけど)


銅鑼を知りませんか博士
そうしたら
チーズを外にほっとくと玉みたく汗かくでしょう
その汗の玉みたいなもんです純情って

いやでもやっぱりそうでもないか
そのチーズの汗だまの張り詰めた感じなんだけど
でもそこには
やっぱり響いていて
君が
響いて 
俺にはそれが痛くって
まだ
痛くって



        だからもう
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