想像は無意味な空想の落とし仔で/whipporwill
 
恐ろしいのです
恐ろしいのです
恐ろしいのです
恐ろしいのです
今此処に在る自分がどうしようもなく恐ろしいのです
此処は真っ暗で
それでも私は生きて在るから
何時かは終わる今に怯えます
何も見えない此処では
何も見えないが故に明確で
私を包む盲目が
何時かは消えてなくなってしまうことを認識します
それは恐ろしいこと
とてもとても恐ろしいこと
私を柔らかに包み込む胎盤が腐ってしまう
慄然たる事実の朗読
読み上げる声は遠く
私の裡から垂れ流され
この安寧が永遠となるように
見えない手で今を薄く引き伸ばします
黒くか細い時の繭
私は独り震えます

苦しいので
[次のページ]
戻る   Point(0)