ある夜/瑠音
 


夜は手探りでした どうしようもないほど

深い瞑想からかえると

誰もいない静かな坂に迎えられ

私はその緩やかな下り坂を

溢れ出す涙に続いて降りました

街灯と呼べる明かりを求めても

涙が光るだけでした

ねえ 許して ほしいこともある

叶えてあげたい こともある

なぜひとりなのかを考えてみました

深い 深い 眠りへと向かう

下り坂の 終着点は

もしかして誰かと

交差することもあるのでしょうか



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