マリ/杉菜 晃
 
 


深夜に

マリをつく者がゐる

深いえにしの糸で

操られてゐるかのやうに

マリは闇の奥にのがれていきはしない



人がマリをつき

その手をもう一つの見えない手が

支へてゐるかのやうに

マリは真夜中の庭に

快く弾んでゐる





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