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壱木
を言って、
誰もいない部屋の
そこだけ真っ白なベットにもぐりこんでそっと
息を、吐いた
寂しかった気もしたけれど
手に残ったじんわりとした幸福感だけは
消えなかった
もう他にかみさまに消されてしまう
"わるいもの"
が
うまれませんように
それだけ祈って目を閉じた
夢はもう、見なかった
ちかりちかとするつよいひかりが
そっと、窓際へ忍びよるのを
そのこどもに知らせる人は、
そこにはもう誰も居なかった
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