詩人の追悼/I.Yamaguchi
例え辞めろと言われても僕はあなたの葬式を泣きたいのだ
自分が死んだとき世界中の人に祝って欲しいと謡った詩の通りに
臭い水に潜って焼かれるあなたは
肉の焼ける生臭い蒸気で汽笛を鳴らしながら
ひらりひらりと空に舞うのだろう
焼け残った骨も全ての人間から汲み取ることのできる
磨けば軽やかに水と共に排水溝に流れ行く
歯の間につまった削りカスや
紙の上にかかれたインクや
ゲロといっしょに吐き捨てられる言葉の羅列に飛び乗り
土の中のさらに下を突破して
僕らが触れる事のできないほど下にある空の果てから
「星を見る日には僕を思い出してください」
と君は笑うのだろう
だからこそ僕は君
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