やせっぽちのあいつ/ZUZU
のように弾けた
ともだちはいつもの
こわれかけた、さびしそうな微笑で
しかたがないなあ…って…
ギターを抱えてくれた
ぼくはもうそれだけで泣きそうになって
ふるえる指先でこめかみを押さえ
すこし話をしようよ。
ともだちの歌が空にとけてゆくと
夏はもうすぐ忘れかけた
とうめいな昨日のなかに消えゆくようだった
ぼくとともだちは
川の手前で永く話した。
なにかだいじな、
なにかたいせつな話だったとおもう。
そのまわりのほうだけを、
ぼくらはいつまでもめぐっていた
もう行かないで、
って
ぼくはただ伝えたかったんだけれど、
やせっぽちのともだちには聞こえたかしら。
戻る 編 削 Point(4)