candy/水町綜助
 
駐車場で

白い車の窓に映った逆光の僕に会った

町に時限爆弾が仕掛けられた日の翌日の光景だった

数年前の未知が車の窓ガラスに映され

窓ガラス越しに明日の未知になった

世界は回復の兆しを見せ

時限爆弾はふたたび時を刻みだした

56秒

風が吹き

51秒

背の高い銀杏が

41秒

緑の葉をすべて揺らした

28秒

鈴のように

22秒

父の買ってきた機関車のおもちゃ

5秒

走ってく


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