子規の句 走馬燈と蛍/
A-29
同じ事を廻灯龍(まわりどうろう)のまはりけり
子規の句。たしかに走馬燈とはそういうものだ。この句を知って以来、ひとつの古ぼけた走馬燈が心中で廻っている。私にとって普遍の走馬燈となってしまった。
板塀にそふて飛び行く蛍(ほたる)哉
同じく子規の句。これまたたしかに蛍とはそんなふうに飛ぶものだと感心してしまう。よく詠んだものだ。これも私の中で普遍の蛍となってしまっている。
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