翼あるものの定め/ajisai
 
私たちお友達でしょう」
ミニエルは青ざめた表情でリリーの肩に手を置いた
「リリー、あなたは私の大切なお友達だわ
 でも私には運命を変えることはできないの
 あなたのお母さんの命を助けてあげることはできない」
リリーはかあっとなってミニエルの頬を打った
「酷いわ、私のお母さんを見殺しにするのね
 神様も惨い方だわ、あなたなんて嫌いよ」
リリーは踵を返し、お母さんのいる部屋へと帰っていった
ミニエルはその場にへたり込んでしまった
そして自分の無力さに運命の哀しさに涙を零した

死神はその様子を見て急に部屋に姿を現した
「さあ、魂を貰っていくよ。これは決められたことなんだ
 
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